アクアサイド 実業団レポート


Wed, 16 Aug 2000

日本実業団プレゼント企画仙台レポート(後編)

時間はもう9時、最後のキックをけった。スピルバーグ系の映画ならここでかかるのだろうがやはりかからない。
汗が滝のように流れる。バイクに荷物をくくりつけタクシーで会場入りすることにした。

悦子に「第一招集に代理で行ってくれ」と電話しタクシーを探した。タクシーに乗るなり「すいませんココで水着に着替えていいです か?」と運ちゃんにたのみ着替えた、運ちゃんもさすがに乗るなりパンツを脱ぐ客を乗せたのは初めてだろう。会場入りするとタクシー 停留所でおろされた。もうすぐ10時だ。間にあうのだろうか?プールを聞いたらなんと道を隔てた丘の上だそうだ。走って登り観客席 に荷物を置き招集所に降りた。招集所はすごい人ココも七夕祭り状態、招集員に駆け寄り進行を聞くと男子のブレストだそうだ。間に 合った。少し進行が遅れているようだ。

招集所で待っていると汗が噴き出てきた、そこにヤマナミの仙石君が来た。ヤマナミはココで出店して水着を販売しているらしい。同じ 水着屋なのに試合会場でちゃんと販売する会社と意味もなく原付で来る会社この差は何なのだろう。その後はぼーっと招集待ちをしてい た。
仙石君はレースが終わるとぼくの前を通り「がんばってくださいね。」と声をかけてくれたらしい。でもぼくはボーっとしていて気づか なかった。仙石君は心配して「大丈夫ですか?」ともう一度声をかけてくれた、その時やっとそれに気づいた。「大丈夫泳ぐよ」と答え た。ココまで来て棄権するわけにいかない。スタートのピストルがなるレースのピストルだが長い帰り道へのスタート合図のようだ。な んとかレースを終えた。予選落ちなのでこれでおしまい。

ダウンプールに行って少し泳いだ。着替えて少し落ち着いた。今回のプレゼントは声をかけてくれた人にゴーグルをプレゼントだがダッ クスは置いてきたし、アクアサイドのTシャツもバイクにおいてきた。何の目印もない誰も声かけてくれる人はいないだろう、キャンペー ン失敗だと思っているところに、とんでもないことが起きた。「アクアサイドのしみずさん第一召集所にお越しください」と館内放送が かかったのだ。
おい!声かけたらプレゼントとは告知したけど放送で呼び出せとは言ってないぞ!
いったい誰だろうと第一召集に行くと、「はじめましてさかいです」。おお掲示板によく来てくれてたさかいひさのぶ君ではないか、な かなか大胆な手段を使いますね。
実は朝も呼び出したらしい。第一召集終わってたので会場にいると思ってたそうだ。
プレゼントのゴーグルを神戸の人達で分けてと、さかい君に渡した。

で、プレゼントをゲットした方々

桜井 誠一さん      泳ぐのは健康にいいぞ。
鈴木 三郎さん      泳ぐのはしんどい
桧垣 博敏さん      愛・それは水泳 体力・それは反省
小間物谷 敏雄さん    子供の見本となるよう頑張ります
小松 康範さん      次のシーズンまでに体をつくっときます
恚エ 伸武さん      来年も頑張るぞ
原 弘典さん       水泳をはじめて20年 下手な横好きいまだ現役(?)来年こそは!!
酒井 久伸さん      重いコンダ〜ラ!!

いろいろ話しているうちに悦子のレースが近いことに気がついた。多分予選は通過するだろう。と思っていたら予選を4位で通過した、 しかも3位との差は僅かだ、悦子を捕まえにサブプールに行った、悦子のレースどうだったか聞かれた、タッチが失敗したのは本人も 解っていたようだ。スタートのバサロキックが大きすぎてたよと言ったら「そうかそうかこれでバッチリ」などといっていた。相変わら ず強気だ多分3位ぐらいで入賞するかもしれない、けど悪いが悦子、僕はレースを見ずに返ります「スポーツマンシップはあくまでも個 人の価値観だから手段を選ばず入賞するように」と冗談を言い残してきたら「OKOK」とわらっていた。

さあ、仙台駅まで帰ろうシャトルバスが会場から出ているそれに乗って駅までと思ったら利府駅で降ろされた?どうやら電車で仙台まで 帰らなければならないらしい。電車に乗り到着したら、仙台駅ではない?乗り換えないと仙台駅に帰れないらしい。やっとの思いで仙台 駅につくと街中がお祭り、東北のお祭りパワーはすごい。
お祭りの中を歩きながらホテルへ、さあバイクを直さなければ、いったいどうしたのだろう?とりあえず荷物を全部下ろした。ひょっと してと思いガソリンタンクを開けてみた、おかしい?仙台の手前で満タンにしたはずのガソリンがない?予備タンクを外し給油し、キッ クしてみた、するとものすごい爆音と足元のマフラーの穴から火が噴きだした。エンジン回りからもいきなり白煙が上がった。七夕祭り の真ん中での爆発だ。まずいと思って見るとキャブレターからガソリンが漏れている。とりあえずバイクを移動しようとするとバイクの 後輪が動かない?クラッチを引いてもダメだ?よく分からない?キャブレターはコックがゆるんでいるようだ、とりあえず閉めたらガソ リン漏れは直った。しばらくして後輪も動くようになったいったいなにが悪いのかよく分からない。でもとりあえず今朝のはガス欠だっ たようだ。つまり給油してから約20キロの間ガソリンをまき散らして走ってきたようだ。でもどうやら帰れそうだ。牛タンを食べて帰 ることにした。人気の牛タン屋さんはすごい行列、するとお客が誰も入っていない店を発見。客が入っていないので不安だが、そういえ ば愛知県の一宮市にもお客が全然はいらないが良心的な水着屋のお店があった。客が入ってないと言うだけで判断してはいけない。意外 とうまかった。

青葉区国分町2丁目
青葉区国分町2丁目で白煙を上げたダックス。
無事動くようになりました。
写真のプレートは電信柱に貼ってあるもの
たまたま道ばたに落ちてました。ホントです。
工具入れが置いてありますが、これは修理の
ために出したものです。
決してプレートを外すために出したものではありません。

で、仙台を3時半に出た、かなり出遅れた、予定では1時頃出発予定だった。今日は宇都宮ぐらいが限界だろう。キャブレターのコック は走るとやはりゆるんでくる定期的にチェックして走ろう。あとサイドスタンドが曲がっているスタンドをあげるとチャーンまでの間が 1センチもない、もしチェーンにあたるようだと走行中に切れる、これも確認しながら走ろう。渋滞の中、福島まで走ったとこで雨が 降ってきたちょうど給油をしようと思っていたのでガソリンスタンドに入った。予備タンクも空になっていたので給油した。そのとたん 雨が強く降り出した。その上風が急に強くなりスタンドの水抜き剤などのボトルが飛ぶほど吹き始めた、さらに近くに雷が落ちたよう だ。次から次と雷が落ちる雨はワイパーが効かないほど降ってきた。しばらくココで休ませてもらうことにした。さらに天候は悪化し た、ガソリンスタンドの回りの建物が全部停電になった。電気がついているのはこのスタンドとすぐ前の建物だけだ。スタンドの電話が 鳴るどうやらこのスタンドのグループのお店は3件停電して営業が出来なくなっているらしい。とにかく雨と雷がすごい、テレビを見て いたらなんと電車が止まっているそうだ。一瞬にして全県大雨雷警報だ、さらにテレビを見ていると群馬県谷川岳で鉄砲水があり、被害 者が出てるとのこと、長野から群馬越えが出来なかった2日前の大雨のせいかもしれない。あの雨の後群馬県の峠を越えてきたのだ、 ゾッとする。
そして今日のこの大雨、目の前の道が川のように流れだした。ダックスなら車輪の半分が水に浸かるだろう、もう2時間近くココに足止 めされている。ココのグループ店はまだ復旧してないようだ。街も停電のままだ、とにかく雷がひどい雲から雲に光が走り空が昼のよう に明るくなる、と、いきなり爆音が鳴り響いたスタンドの人みんなが飛び上がった。すごい音だ、よっぽど近くに落ちたらしい。今度の ツーリングはとことん悪天候だ。この日、東京湾では巨大な竜巻まで出たそうだ。悪天候と言うよりもう異常気象だ。

牛タン屋
牛タンやの前での一枚、天気は晴れ この数時間後とんでもない嵐の中へ

まずいこのまま足止めだろうか?まだ仙台から100キロも走っていない。火曜日には休めない仕事があるなんとしても明日までには名 古屋に帰らないと行けない、まだ雨は降っているが出発することにした。しかし4号線はすごい車の量だ渋滞がつづくその中でもちょっ と走れるようになるとすごい勢いで追い抜かされる、不意に抜かれると危険なので前など見てる余裕がない、バックミラーをずっと見な がら走る。2車線道路でも車は追い抜きに車線変更をせずになんとか追い抜こうとする、しかもいったんふくらんでまるで停止物を抜く ように車を戻す、こちらもいくら遅いとはいえ40キロぐらいで走っている急ブレーキを踏まなければ何度も接触し、巻き込まれそうに なった。しかもリアブレーキのみで止まっている。フロントはまるで効かない。ちょっとバイクに乗った経験のある人ならフロントブ レーキで運転するのがほとんどだ。今回はその逆だ癖が出るので、かなり危険だ。

雷はまだひどい。バックミラー走行は変わらない、路肩に植えてある木の枝がこの嵐で折れて至る所にごろごろ落ちている、枝といても かなり根本から折れていて相当太いのが落ちている乗り上げたら転倒する、避けようとふくらんだときにトラックに追い抜きを駆けられ た。ハンドルの数センチをトラックが通過した。確実に接触したと思った。こんなことをつづけてホントに無事帰れるのかと思ったと き、さらに近くに雷が落ちた、ものすごい音だ。よくもココまで悪条件がそろったものである。80キロほど走って給油してスタンドの 人に4号線はいつもこんなに混むのかと聞いたら、どうやらそうらしい。でもこれからがトラックが増えてバンバン走るようになるから 気をつけて行けと言われた。雨はまだ強く降っている、道は1車線だ、この道でトラックにどんどん抜かれたら、もう神経は限界だ。そ れから走ること1時間半、12時半頃やっと宇都宮に着いた、駅前をぐるぐるとホテルを探したが全て看板が消えている、晩飯でも食お うとファミレスにはいって電話帳で調べて近そうな3件に電話した、断られた、もうこの時間からは入れてもらえないらしい。眠たい、 もう限界だった、でもしょうがなく小山まで4号線を走った。小山まで走っても泊まれそうなところはなにもなく、そのまま50号線に 入った。

歩道に止めタンクバックの中に入っていたお茶を飲み休憩し、深夜のバイパスを眺めていたらトラックがすごい勢いで走り去っていく、 どう見てもオーバー100キロだ、この道に入って時速40キロで走って大丈夫だろうか?トラックがブラインドのカーブを曲がって ダックスが前を走っていたら、急制動を駆けても間に合わないだろう。まあいいココまで来たらどうなっても走ってやる。50号線に 入って走り始めた、とにかくトラックのスピードがすごい。一度コンビニの駐車場に入ってバイクを止めた、下りた瞬間駐車場で倒れて しまった。起きあがろうとしても起きられない。カッパの下の服もジーンズも靴も全て雨で濡れてビタビタだ、かなり寒い、そのまま目 を閉じた10分間ほどして目が覚めた、いかんこのままだとお店の人に通報されそうだ。起きあがってバイクに乗った。しばらくして給 油にスタンドに入った2.5リットルしかタンクがない100キロ以内のペーズで給付する、スタンドを出るときに時間を見た4時だ。 このまま前橋まで走ろう。携帯電話の電源が切れたので時間は確かではないが5時ごろに前橋に、そして高崎、18号線で峠越えをして 軽井沢に、2速フルスロットルで20キロしかでない、3速に入れるともう登らない。8時頃軽井沢、佐久に向かって諏訪に下り、20 号線から19号線に入ったときに10時だった。

徹夜でずっと休まずに走ってきた、あと150キロほどで帰れる、このペースだと3時ぐらいだろうか?仙台を出て24時間で帰れるの か?とんでもないペースだ、意識もしっかりしてきた50号線にはいるときにお茶を飲んで以来なにも口にしてない。お腹もすかない、 疲れてるという感覚もなくなっていた。実は50号線の記憶があまりない?居眠りで運転してたのだろうか?実はどこかで事故をして死 んでいるのではないだろうか?そして魂だけが19号線を走っているのかなと思った。
とにかく休もうとかいう気になれない、一度休んだらもう走り出せないだろう。給油を済ませてかなり走ったとこでバイクが右に弾かれ た、なんとサイドスタンドを立てて走行していたらしい。その間トラックに何十台抜かれただろう?とんでもないことになるところだっ た。深呼吸をしてスタンドをあげた。

牛タン屋
スタンドは曲がっているあげるとチェーンまで1センチ無い、 チェックしながら走った。

出発前はヘッドライトが切れるかもしれないので低速のギアであまり引っ張らないようにと思っていたが、スピードが出ないのでフル回 転で引っ張って走らざる終えない、限界まで引っ張って、もう600キロも休まず走っている、エンジン焼け着いて後輪がロックしたら ヤダな。

ひたすら休憩せず走り岐阜県に入った、多治見市で給油し19号線にもどったらガソリンが漏れている、バイクを止めてコックを閉め直 した、愛知県に入った春日井市で19号線にさよなら155号線へあとはアクアサイドまで1本道、あまりの暑さに長袖を脱ごうと歩道 に止めてバイクを下りたらものすごい勢いでガソリンが漏れている、さっき閉めたばかりのコックがはずれそうだ、危ないバイクを手で 押して移動してコックを締め直した。あと少しで帰れる何とか無事帰りたい。シャツを脱いでウエットティッシュで顔を拭いたら真っ 黒。群馬ぐらいから拭いて無かった、いつもは沁みないのにアルコールが目にしみた、よほど目が弱っているのだろう。
さあ、最後とバイクに乗って155線を目差し走り始めたら、急に目が痛くなって目をつぶった、ものすごい痛みだ、アルコールのせい だ、目が開かない!急制動を駆けたらものすごいクラクションの音、後ろの車のブレーキの音、すんでのところでかわしてくれたらし い。しばらく痛みで目が開かない、死ぬとこだった。やっとの思いで155線、おなじみの道を走ってアクアサイドに着いた、お店から ちぃのぶさんが出てきた「おかえり」とさけんだ。

午後3時前だった、まさか徹夜で走るはめになるとは思わなかった。ちぃのぶさんにそばをゆでてもらって食べた。口が開かない閉じな い。どうやら寝ないようにガムを12時間以上噛んでいたようだ。バイクに乗っていたときは痛みがなかったのに下りた瞬間から顎が痛 くてしょうがない。食事が出来ない。いたん家に帰ってお風呂を浴びたら全身が痛い。お店に帰ってからソファーで寝た。4時間ぐらい 寝たようだ。
何度か起こそうとしたが起きなかったらしい。
今回はちょっとバカがすぎました。現在も手が痛くうまくこの文章が打てません。
自業自得ですね。
ところでアクアサイドの大島悦子はやはり3位に入賞したようです。
多分そうなると思っていました。予選のタイムを1秒近く縮めて泳いだらしいです。
これからお祝いが大変です。

応援メールでプレゼントゲットした方々、応援ありがとうございました。

最後になりましたが、バイクツーリング中なんども励ましのお電話を頂きましたアクアサイドの掲示板の定連のみなさん、くろちゃん、 あこさん、かずたん、そして仙台でバイク修理のアドバイスを電話くれました友人のPONちゃん、大阪友人軍団のみなさん。
チームリッキーズ、ダックスを譲ってくれたNOBUくん、バイクショップMさん、
アクアサイドのスタッフの皆さんに感謝します。反省もしてます。もうしません。


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