ガチャマン シーズン3

第4話 未確認外来生物

再び赤見食堂。博士が話し始める。

「市町村合併も空港もダムもどうやら未確認生物UMAが関わっているだろう。」

「やはりそうですか。」

「今回初めに現れた青いUMAはチュパブルーギルじゃ。そして次に現れた黒のがチュパブラックバス。最後の緑がチュパミドリガメだろう。」

「今までのUMAとはなんだか雰囲気が違いましたよ。」

「2年前に現れたUMAは在来種の未確認生物だ。そして1年前に現れたのはチュパカンピョウが作った非正規確認生物、つまりクローンUMAだ。今回のUMAはそのどちらでもない。」

「いったい彼らは何者なんですか?」

「未確認外来生物だ。外来種UMAと言っても良いだろう。」

「外来種UMA?」

「戦いをしない理由はそこだ。チュパニンジンなどの在来種のUMAとクローンUMAが危ないかもしれない。」

「外来種UMAの狙いは我々の世界ではないのですね。」

「きっとUMA達の世界の生態系が狂るに違いない。」

「今まではバランス良く生活していたんですか?」

「昨年の戦い後に、非正規確認生物派遣村の村長であった私は、在来種UMA達とクローンUMA達の間に未確認生物多様性条約を結ばせた。」

「未確認生物多様性条約?」

「そうじゃ一宮議定書じゃ。」

「それで仲良く過ごしてたんですね。」

「そうじゃ。それにより平和な世界であったはずだ。」

「それがメチャメチャに、みんなを助けに行かなくちゃ。」

「ダメだ、UMA達の世界に人間が入ることは出来ない。」

「じゃあ、仲間を見捨てろというんですか?」

「そうじゃない。以前にも言ったが、例えばチュパダイコンが死ねばこの村で大根は育たなくなる。つまり入って行くことが出来ない別世界だが、互いに関係し影響し合っているのだ。この世界で自分の出来ることしろ。それがUMA達の助けになるやもしれん。」

「解りました。」

「さて、どうやって外来種がここに渡ってきているかだ。」

「誰かが何のために運んでいるんでしょうか?」

「TPPってやつか、」

「TPP?」

「低燃費のことじゃないぞ!」

「わかっとるわ!」

「TPP環太平洋戦略的未確認生物連携協定権を大義名分に何者かが送り込んでいるんだろう。」

「なんだか大げさな名前ですね。

そんなとき赤見食堂の電話が鳴った。

「え?未確認生物UMAの出現?ハイ、ガチャマン出動します。」

「柚木君出動だ。」

エンギ屋プライズで駆けつけると、そこに待っていたのは飛行機の頭をしたUMA

「チュパ飛行機か?博士聞こえますか?飛行機の頭のUMAが飛んでします。」

「飛行機のUMAは変だろう?それじゃあUMAじゃなくてUFOだ。」

「どっちでもいいです!」

「そいつが外来種UMAを運んでいるのだ。打ち落とせガチャマン。」

手砲を打つガチャマン。

追い詰めたところでチュパ飛行機が消えた。

外来種UMAはここ一宮を経由して在来種UMAの世界に入り込んでいるようだ。

第5話へつづく

最終更新日:2011/02/06