第4話 あたらしい必殺技。

ここは定水寺博士の研究所。

「博士、なんで剣が再生紙なんですか?」

「アホ、剣だけじゃないぞ、軽・宇宙空母もそうじゃ。」

「こっちもですか?」

「でも、こっちは強度の関係でバージンパルプも混ぜてある。」

「再生紙エコ偽装じゃないですか?」

「だから表記を(再生紙も使用)に書き換えた。」

「そんな宇宙空母はイヤです。」

その時、研究所の電話が鳴った。

「ハイ、毎度ありがとうございます。定水寺博士の研究所です。えっ何?事件。分かりました。大丈夫です。いい子いますから。ハイ、毎度おおきに、」

「柚木君事件だ。すぐに出動したまえ!」

「その電話対応なんとかなりませんか。」

こうして軽・宇宙空母エンギ屋プライズは出動した。現場は西大海道と呼ばれる地域。ピンポンダッシュのイタズラが多発しているらしい。しかもどの家も同時に裏の軒に吊るしてあったタマネギが盗まれる。ピンポンして玄関におびき寄せて裏のタマネギを奪取?

略してピンポン奪取ってことか?

う〜ん、複数犯の仕業か?大きな犯罪組織の影を感じる。
しばらくこの辺りをパトロールしよう。

すると近くの家の玄関に近づく人影がピンポンを押した。あいつが犯人だ。すると犯人はダッシュではなく、空に大きく飛び上がり家の裏側に飛んでいった。

ピンポンダッシュではない!
これはピンポンジャンプという新しい犯罪。

何者だ!追跡する柚木少年が見たものはチュパネギボウズ。

UMA謎の未確認生物チュパネギボウズがタマネギを盗んでいるのだ!

そしてチュパネギボウズの手がタマネギに伸びた瞬間。どこからともなくギターの音色が聞こえてきた。何処だ!何処だ!と探し回るチュパネギボウズ。

あそこだ!

隣の家の屋根の上にギターを持った柚木少年。決まった!一度この登場パターンをやってみたかった。するとギターを弾く柚木少年に話しかけてくる人が、、

「お取り込み中、すいません大日本帝国音楽著作権恐会のものですが、ギターの生演奏には著作権使用料が必要です。」

「え?」

「作曲家の権利を守るため著作権料をいただきます。」

「この曲は自分で作曲したものなんですが??」

「自分で作曲したものでも著作権料の支払いが必要です。作曲家の権利を守るためです。」

「今お金持ってないんですが、」

「そうですか、ではお金の代わりにそのギターを没収させていただきます。」

「え〜っ!!」

結局、自分が作曲した曲を弾いてギター取られちゃった??これで私の権利は守られたってことらしい、、

「あ、思い出した変身の途中だった、、待たせたなチュパネギボウズ、変身!」

そう叫ぶと柚木少年はお饅頭を口の中に、その瞬間眩い光が少年の体を包み込んだ。

<一度聞いたかもしれないが解説しよう。少年柚木オロシは美味しいお饅頭・銘菓ガチャ饅を食べて、その血糖値が138つまりイチミヤを超えるとき正義の味方ガチャマンに成長するのだ。>

「悪と戦う戦意(せんい)の街一宮。高度成長戦士・ガチャマン参上!」

やや戦意喪失気味、、ギター取られたし、、

そこに襲いかかるチュパネギボウズが口から火の玉を吐いた。ゲッ!飛び道具、そんなのあり??次々に火の玉が襲いかかる。しかも他にもチュパネギボウズ達が複数現れた。ピンチだ。
そのとき研究所から無線が

「ガチャマン、指を鉄砲の形にしてみろ」

「え?」

「そして敵めがけて撃つのじゃ。」

「って、玉なんかでませんよ」

「指を構えて口でバンって言うんだ。」

「ふざけないでください!」

「いいからやってみて。」

ガチャマンはチュパネギボウズ目がけて指を刺しバンっと叫んだ。すると指先から光線が放たれた。光線がチュパネギボウズを撃つ抜く。

「ほら、出来ただろう。名づけて手っ砲じゃ!どこが面白いかというと鉄砲の(テ)に(手)を賭けたダジャレじゃな。我ながらいい、、」

「すいません通信切ります!」

チュパネギボウズ達が次々襲いかかる。手っ砲で迎え撃つガチャマン。そして最後のチュパネギボウズをやっつけた。ダメージを受け逃げるチュパネギボウズ達。やっぱりあたっても死なないのね手っ砲。死なないのに必殺技?ま、いいか。

「悪を憎んで、UMA憎まず」

こうしてタマネギは守られた。平和を取り戻した一宮市。ありがとうガチャマン。

<もし、あなたの家のタマネギがなくなっていたら、それはUMAの仕業かもしれない。>

第5話 につづく。

最終更新日:2011/02/06